着物クリーニング

着物の汚れどこを見る?|汚れのセルフチェック6か所を呉服屋が解説【福岡】

「着物を着たあと、特に汚れていないからそのまましまっている」

という方も多いのではないでしょうか。

でも着物の汚れは、パッと見ただけでは気づきにくい場所に付いていることがあります。

そして、小さな汚れでもそのまま長期間放置すると、時間の経過とともに変色し、あとから目立ってくることがあります。

そこで今回は、着物を脱いだあとに自分で確認しておきたい**「汚れのセルフチェック6か所」**をご紹介します。

毎回すべてを細かく確認するのは大変ですが、まずはこの6か所だけでもチェックする習慣をつけてみてください。


まずは「明るい場所+角度を変えて」見る

セルフチェックをするときは、できるだけ明るい場所で着物を広げてみましょう。

そして大切なのが、真正面から見るだけではなく、少し角度をつけて見ることです。

生地を少し傾けたり、自分の見る位置を変えたりすると、光の当たり方が変わります。

すると、正面からでは分かりにくかった皮脂や油分、水滴の跡などが見つけやすくなることがあります。

特に衿・袖口・上前などは、

「明るい場所で、少し角度を変えながら見る」

ことを意識して確認してみてください。


① 衿|ファンデーション・皮脂・汗

まず確認したいのがです。

首や顔に近いため、

  • ファンデーション
  • 皮脂

などが付きやすく、着物の中でも特に汚れやすい場所です。

特に見てほしいのが、着たときに衿を折る部分

一度着ただけではほとんど分からない程度でも、皮脂やファンデーションなどが付着していることがあります。

そして注意したいのが、そのまま長期間放置すると変色してしまう可能性が高いことです。

最初は比較的処置しやすかった汚れでも、時間が経って変色してしまうと、しみ抜きだけでは元に戻らず、色修正などが必要になる場合があります。

衿は、明るい場所で少し角度を変えながら、折る部分に沿って確認してみましょう。


② 袖口|特に内側を見る

次は袖口です。

ここでポイントなのが、

外側だけでなく、内側まで見ること。

袖口の内側は手首や腕が触れるため、皮脂や汗による汚れが付きやすい場所です。

外から見るときれいでも、袖口を少し開いて内側を見ると、うっすら黒ずんでいることがあります。

袖口は特に内側をチェック。

見落としやすい場所なので、毎回確認しておきたいポイントです。


③ 裾|泥はね・水はね

外を歩いた日は裾まわりも確認しましょう。

特に雨の日や雨上がりは、

泥はねや水はね

が付いていることがあります。

着ている最中には気づかなかった小さな点状の汚れが、脱いでから見つかることもあります。

裾全体を明るい場所で確認し、小さな泥はねやシミがないか見てみましょう。


④ 上前|食べこぼし・水滴のシミ

食事をした日に特に見てほしいのが、**上前(うわまえ)**です。

身体の前面にくるため、

  • 食べこぼし
  • 飲み物
  • 調味料
  • 油汚れ

などが付きやすい場所です。

実際に多いのが、**飲み物などが飛んだ「水滴のようなシミ」**です。

大きくこぼせばすぐに気づきますが、小さな水滴は着ているときには気づかないことがあります。

一見何もないように見えても、明るい場所で少し角度を変えると、ポツポツと水滴の跡が見えることがあります。

食事をした日は、上前を少し角度を変えながら確認してみてください。


⑤ お尻|表だけでなく内側からも確認

意外と忘れやすいのがお尻まわりです。

椅子や車のシートなど、着物を着ている間にさまざまな場所へ触れるため、知らないうちに汚れが付いていることがあります。

しかも自分では見えにくい場所なので、着ている最中にはなかなか気づきません。

ここは表から見るだけではなく、着物の内側から確認することも大切です。

表からでは分かりにくい汚れや変化も、内側から見ることで気づきやすくなる場合があります。

脱いだあとに後ろ身頃を広げて、表と内側の両方から、汚れやシミがないか確認してみましょう。


⑥ 脇|汗と「くちゃくちゃ」をチェック

最後はです。

脇は汗をかきやすい場所ですが、汗は乾いてしまうと見た目では分からないことがあります。

そこで確認してほしいのが、生地の状態です。

たくさん汗をかいた日は、脇周辺が湿気によって、くちゃくちゃと細かくシワになっていることがあります。

シミが見えなくても、

「脇だけ妙にシワが多い」

「生地が波打っている」

という場合は、汗を多く含んだ可能性があります。

見た目に汚れがないから大丈夫とは限りません。

汗をたくさんかいた日は、汚れが見えなくても一度確認しておきましょう。


汚れを見つけても、自分で擦らない

セルフチェックで汚れを見つけたときに注意してほしいのが、自分で強く擦らないことです。

特に正絹の着物は、ご家庭で濡れた布を使ったり、市販のしみ抜き剤を使ったりすることで、

  • 生地を傷める
  • 色が抜ける
  • 輪ジミになる
  • 汚れが広がる

ことがあります。

何が付いたのか分からない場合も、無理に触らず専門店へ相談する方が安心です。


小さなシミでも、放置しないことが大切

「こんなに小さいシミだから大丈夫」

と思って、そのまましまってしまうことがあります。

しかし、着物のしみ抜きはシミの大きさだけで落としやすさが決まるわけではありません。

小さなシミでも時間が経って変色してしまうと、しみ抜きだけでは直らず、色修正まで必要になることがあります。

そうなると作業工程が増え、しみ抜き料金も高くなる場合があります。

だからこそ大切なのが、

「汚れてから見る」のではなく、「着たら見る」。

そして、気になる汚れを見つけたら、できるだけ早めに相談することです。


まとめ|着物を脱いだら、この6か所

着物を脱いだら、

① 衿
ファンデーション・皮脂・汗

② 袖口(特に内側)
皮脂・汗・黒ずみ

③ 裾
泥はね・水はね

④ 上前
食べこぼし・水滴・油汚れ

⑤ お尻
座った場所からの汚れ。表だけでなく内側からも確認

⑥ 脇
汗・細かなシワ・波打ち

この6か所を確認してみてください。

そしてチェックするときのコツは、

「明るい場所で、少し角度を変えながら見る」こと。

毎回着物全体を細かく点検する必要はありません。

まずは、

衿・袖口・裾・上前・お尻・脇。

この6か所を見ることを、着物を脱いだあとの習慣にしておくと、汚れの早期発見につながります。


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