「紬が欲しいけれど、どれを選べばいいか分からない。」
初めて紬を選ばれる方から、このようなご相談をよくいただきます。
大島紬や結城紬など産地もさまざま。
価格も幅広く、何を基準に選べばよいのか迷ってしまいます。
しかし、紬選びで一番大切なのは、価格や産地ではありません。
「どのように着たいか」
を考えることです。
今回は、初めて紬を選ぶ際に後悔しないポイントを、呉服屋の視点からご紹介します。
① 単衣にするか、袷にするかを考える
紬を選ぶ際に、まず考えたいのが
「単衣で着たいのか、それとも袷で着たいのか」
ということです。
さらりとした風合いで単衣に向く紬もあれば、ふっくらとした質感で袷に向く紬もあります。
仕立て方によって選ぶべき生地も変わるため、最初に着る季節をイメージしておくことが大切です。
② 紬の質感やつや感で選ぶ
紬は産地によって違うだけではありません。
実は、質感やつや感は千差万別です。
さらりとしたもの、しっとりとしたもの、光沢のあるもの、素朴な風合いのものなど、一枚一枚に個性があります。
同じ産地でも、使われる糸や織り方によって印象は大きく変わります。
写真では伝わりにくい部分だからこそ、実際に羽織ったり触れたりして、ご自身が心地よいと感じる風合いを選ぶことをおすすめします。
③ 帯との相性も考える
紬は帯との組み合わせで印象が大きく変わります。
すでに帯をお持ちであれば、その帯と合わせやすい色や風合いを選ぶのもおすすめです。
これから帯も揃える場合は、どのようなコーディネートを楽しみたいのかを考えながら選ぶと、着る楽しみがさらに広がります。
「この帯と合わせたい。」
そんな視点で選ぶのも、紬選びの楽しさの一つです。
④ 「また着たい」と思える一枚を選ぶ
産地や価格はもちろん大切ですが、それだけで選ぶ必要はありません。
一番大切なのは、
「また着たい。」
「これからも長く着たい。」
と思える一枚に出会うことです。
袖を通すたびに気持ちが弾み、自然と手が伸びる紬は、きっと長く付き合える一枚になります。
迷ったときは、数字や産地だけではなく、ご自身が「着たい」と思える気持ちを大切にして選んでみてください。
呉服屋としておすすめするなら
初めての一枚は、
「有名な産地だから」
「価格が高いから」
という理由だけで選ぶのではなく、
実際に羽織ってみて、
「これなら何度でも着たい。」
そう思える紬をおすすめします。
紬は、お手入れをしながら長く楽しめる着物です。
年月を重ねるほど愛着が深まり、ご自身だけの一枚になっていきます。
まとめ
紬選びで大切なのは、
- 単衣にするか袷にするか
- ご自身が好きな質感やつや感
- 帯との相性
- 「また着たい」「長く着たい」と思えるか
ということです。
価格や産地だけで判断するのではなく、ご自身の暮らしや着る機会に合った一枚を選ぶことで、紬はもっと身近で楽しい着物になります。
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